今から30年ほど前のことです。都内の有名デパート近くによく当たる占い師がいると言うことで、当時、まだ彼氏だった主人と占ってもらうことにしたのです。
占い師は、私と主人を見た後「彼氏の方は、他に好きな人がいるわね。同じ会社の人かしらね。」と言い始めたので、私は憤慨しました。
しかし、真っ向から否定する主人を見て一体どちらを信じたらよいのか分からなくなりました。しかし、占い師は続けました「えっと、好きな人は関西の出身かしらね。」と具体的な相手まで挙げてきたので、険悪なムードのまま占いを終えました。
しかし、帰り道ふと思ったのです。実は、その時私には他に好きな人がいました。同じ会社で神戸出身の先輩でした。そしてあることを思い出しました。
主人と占って貰うとき、手を交差していたので、もしかして私の手相を見て主人のことを占ったのではないかと思ったのです。あの時、占い師が間違えなかったら、主人とは結婚していなかったかもしれません。縁と言うものは、時に偶然であり必然であると強く感じました。